2014年12月6日土曜日
アムステルダムに行って来ました
れじとん(旦那)のヴァイオリン協奏曲が久々に演奏される、というので、2人でオランダはアムステルダムまで一泊旅行に行って来ました。
アムステルダムは私達にとってものすごく思い出深い街なのですよ。というのも、、
今は遡ること18年前。
私は2年間のパリ留学を終えて一旦日本に戻り、東京芸大に復学して単位取得にいそしむ日々を送り(笑)、、
れじとんはというと、パリ国立高等音楽院の作曲科を卒業したばかり。出版社でのバイトでかろうじて食いつなぐ貧乏青年(笑)。
こんな2人なのになぜか「遠距離婚約中」で(笑)、私は夏休みを利用してパリまで婚約者に会いに行った、と。
ちょうどその夏、オランダはアムステルダムで毎年開催される「ガウデアムス国際音楽週間」という現代音楽祭での作曲コンクールの本選にれじとんのパリ音の卒業作品が選ばれた、つうんで、2人でアムステルダムに10日間程滞在したわけです。
婚約者との甘〜い旅行、な〜んて予想してたら大間違いで(笑)、毎日毎日世界中からやって来た作曲家達とホテルで熱く議論したり、セミナーに参加したり、リハーサルを見学したり、、、英語もフランス語もろくにしゃべれなかった私は、ついて行くだけでも必死!楽しかったけど、めっちゃ疲れる日々でした(笑)。
作曲コンクールの本選は「演奏会形式の審査」になっていて、演奏会の指揮を担当するのは、並行して開催されている「指揮マスタークラス」の受講生達。この時初めて私は、指揮マスタークラスの講師として招かれていたハンガリー人作曲家&指揮者、Peter Eotvös(ペーター・エトヴェシュ)さんにお会いしたのでした。。
本選に残っている作曲家達、さすがに世界中から選ばれただけあってツワモノ揃い。
中でも1人「絶対に俺が優勝だぜ!」的自信満々オーラを出しまくりなオランダ人作曲家がいて(笑)、みんなで「きっとアイツが優勝するんだぜ」って言ってたんですよ。。
で、いざフタを開けてみたら、、、
なんとっ!
れじとんが優勝!!(笑)
このコンクールでの優勝と、この2ヶ月後に「アンリ・デュティユー国際作曲コンクール」にも優勝したことが、れじとんの作曲家としての正式なキャリアのスタートとなったようなものですね。
まあそんなことで、、、
アムステルダムには思い出がいっぱいあるわけです、はい(笑)。
ガウデアムス国際作曲コンクールの優勝者には賞与として新作が委嘱され、その作品が次年度の音楽祭でオランダを代表する現代音楽アンサンブルNieuw Ensembleによって初演されるわけです。
で、れじとんがこの時作曲したのが、今回同じNieuw Ensembleによって17年ぶりに再演された「ヴァイオリン協奏曲」だった、と。
「やあ!久しぶりだねえ!またこの作品を演奏できて嬉しいよ〜!」
って、アンサンブルの人達もれじとんに次々声をかけて懐かしがってました(笑)。
それにしても、、
18年前の初訪問以来、オランダには何度も何度も来てますけど、、
オランダ人って、なんでこんなにフレンドリーで柔軟性抜群なんやろう??
って、毎回感心しちゃいます。
地理的理由で国民全体がトリリンガル(オランダ語、英語、ドイツ語)ってのも影響してるのかもしれないけど、価値観の許容範囲が広いというか、視野が広いというか、、。
れじとんの作品が演奏されたのは、いわゆる典型的な現代音楽のコンサート。
聴きに来るのはマニアックな若い常連のお客ばかりか、と思いきや、、、
客席には70代以上のおじいちゃんおばあちゃんがいっぱいいて、みんな好奇心満々な目をキラキラ輝かせながら聴いてるんですよ!
演奏会の最後を飾った作品が、クラシックとジャズを両方勉強した作曲家によるアンプギターソロとアンサンブルのためのファンキーな音楽(笑)で、なかなか楽しかったのです。
そしたら、終演後おじいちゃんおばあちゃん達が「ブラヴォー!」と叫びながら次々と立ち上がり、スタンディング・オヴェーションの嵐が巻き起こった!!
いくつになっても新しいものに積極的に触れ、それを楽しむ事が出来る柔軟な感性といい、、、
特定の美学にこだわらず自由でバラエティに富んだプログラムを組める芸術監督といい、、、
技術の高さもさることながら、人間味溢れる演奏を披露してくれたNieuw Ensembleの皆さんといい、、、
色んな意味でこの国の教育と文化的な懐の深さを目の当たりにした演奏会でした。
素晴らしい演奏会に立ち会えただけでも申し分ないオランダ滞在、だったのですが、、、
今回私がネットで検索して直感的に選んだホテルが、これまた大当たり!!!(笑)
仕事柄色んなホテルを利用する私ですが、プライヴェートで滞在するなら、やっぱりオーナーの人となりがにじみ出るようなプチホテルが好みですね。
今回のホテル、1つ1つデザインが全く違う9室の部屋からなる「普通のおうち」風ホテルで、センス抜群!
内装も丁寧に考え抜かれているし、家具類はおそらくオーナー自身が足しげく蚤の市に通って探して来て自分で修繕したであろう骨董品。
部屋に付いてる冷蔵庫の中には「ウエルカムドリンクです。どうぞ好きなだけお召し上がり下さい。」と、シャンペンやビール、ソフトドリンクにおつまみの数々が!
朝食はたったの5ユーロ。食材は全部健康に良いもの&フェアトレード商品ばかりで、サロンでは24時間いつでもホットドリンク無料飲み放題。
写真に写ってるスナックコーナーに置いてある飲み物とスナック類は、24時間セルフサービス。安くってしかも支払いは自己申請。
DVDコーナーもあって、好きな映画を部屋で見られるし、、
オーナーもスタッフもみんな気さくで優しい!
しかもっ!
こんな素晴らしいサーヴィスの割に、料金がリーズナブル!!!!(笑)
「また絶対ここに泊まります!」と、オーナーのベリーさんに固く約束しちゃいました!
あと、我々がアムステルダムに来たら絶対に欠かせないイベントが
パンケーキを食べること!(笑)
ちょっと見た目が「チヂミ」に似てますが(笑)、味はヨーロピア〜ン!! 美味っ!!
それに今回は、シーフード専門店にも行きました。
新鮮な魚介類を生や、丸焼きや、フライや、寿司や(笑)、いろんな形で食べられるお店。
私は牡蠣の食べ比べプレートを注文したのですが、、、
1種類だけずば抜けて美味しい牡蠣があったので、思わずレストランのオーナーに質問!
アホーヤ「このTsarskayaっていう牡蠣、めっちゃ美味しいんですけど、産地はどこ?」
オーナー「おお!あなた、わかってくれて嬉しいねえ!その牡蠣は、ブルターニュ地方はカンカルの、ごく限られた区域でしか生産してない牡蠣でね、、、昔ロシアの皇帝が気に入って買い占めてたから、そんなロシアンな名前が付いたらしいよ。すごく肉の旨味があるよね。」
アホーヤ「オーナーはこの店で扱ってる魚介類、全部自分で味わって選ぶんですか?」
オーナー「そりゃそうだよ。それが専門だからねえ。大変といえば大変だけど、時々嬉しい驚きがあったりして、なかなか面白い仕事ですよ。」
なんか、すげーマニアックなシーフード専門店だったようで、ツボでした(笑)。
帰りの新幹線の中。
駅の売店で買ったサンドイッチをむしゃむしゃ食べてたら、、、
車掌が食事を運んで来た!(笑)
18年前の「超絶ド貧乏初アムステルダム旅行」を2人でしみじみ思い出しながら、車中ですっかり飲んだくれましたとさ(笑)。
さあ!これで楽しい思い出がまた1つ増えました!
そして、、、、
来週はドイツ滞在だあっ!!
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